NPO法人 日本アレルギー友の会

きょうの日本アレルギー友の会

当会の活動をスタッフがブログ形式でご紹介します。スタッフも皆様と同じ患者です。患者ならではのリアルな本音が見えるブログで、私たちの活動を知っていただければと思います。

2017年12月 9日

11月12日開催 講演会・Q&Aレポート

講演会「良くなるための標準治療」レポート(平成29年11月12日開催)

 すっきりと晴れ上がり、秋の訪れを感じさせる陽気となった11月12日、東京・神田のフォーラムミカサエコにおいて講演会が開催されました。

講演1「標準治療によるアトピー性皮膚炎の長期マネージメント」

 東京慈恵会医科大学 皮膚科教室主任教授 中川 秀己先生

 当会顧問江藤先生の師にあたる中川秀己先生は、プロトピック軟膏の顔への適用などの開発に携われ、長年アトピー性皮膚炎の一線でご活躍されている先生です。

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  アトピーの炎症がひどい場合には、ステロイドを皮疹に、落ち着いてきた場合には、プロトピックを皮疹を中心に塗ります。抗ヒスタミン薬は、小児患者によっては、眠気や集中力の低下があり、勉強やスポーツ能力が低下します。親はこの点を理解して子供に優しく接するべきです。

 最後に、アトピーの問題点は、日常生活の患者のQOL低下(小児患者は精神発育が阻害され)、家族のQOL低下に繋がることです。医師看護師だけでなく、患者その他

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スタッフがチームとしてQOL向上を目指すべきであり、患者も受け身ではなく、積極的に参加するべきです(トー

タルマネジメント)。

 

 

講演2「気管支喘息とリモデリング−最近の話題−」

 独立行政法人国立病院機構東京病院 副院長 庄司 俊輔先生

 当会顧問坂本先生の研究室の同窓である庄司俊輔先生は、長年東京大学で研究及び治療をされ、その後国立病院機構でご活躍されている先生です。

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 リモデリングとは、喘息の症状や発作が繰り返し起こった後に、細胞や組織が変化して気管支が細くなる現象のことで、その結果、喘息は重症化して難治化します。喘息以外で「せき」がでる病気にかかっている人もリモデリングがおきていることが分かってきました。

 吸入20171112きく人2 035.JPGステロイド薬(ICS)の登場と共に、喘息による死者数は大きく減少しており、今の治療の中心はICSです。今後はICSに加えて、長時間作用性β2刺激薬(LABA)によるリモデリングの抑制効果が期待されています。 

 

講演3「ベテラン患者からのメッセージ」

 喘息部門 当会療養相談員  桜井修子

 アトピー部門 当会療養相談員 荻野美和子

 当会療養相談員の失敗したことや良くなった経験が発表されました。

 桜井からは、喘息が悪くなったきっかけとして、

①風邪の対処が遅れた、②風邪の時に合わない抗生剤を使用、③講演中の桜井さん.JPGアスピリンの服用、④空の気管支拡張剤を吸入の4つが、良くなったきっかけとして、①吸入ステロイドの進化でQOLが向上、②吸入ステロイドは自分にあったものを正しく吸入、③専門医への受診の3つががあげられました。

 

 荻野からは、アトピーの失敗談と、失敗を乗り越え「結婚」「子育て」「ディズニー」という3つの夢を実現講演中の荻野さん2.JPGした経験の説明がありました。大学4年時に「毒薬」ステロイドを卒業すべく、5年半脱ステロイドし漢方治療を受けました。これにより症状はさらに悪化し、疲れ果て病院に入院することに。8日間の入院生活を経て、化粧をできるようになり、ついに、「結婚」「子育て」「ディズニー」という3つの夢を手に入れることができました。さらに、大学4年時にあきらめた「エアロビインストラクター」にもなることができました。「毒薬」と思っていたステロイドが、実は荻野の3つの夢を実現させてくれたのです。

「講師を囲んでQ&A」 アトピー性皮膚炎グループ

アトピー性皮膚炎部門の「講師を囲んでQ&A」は同じ会場で先生を囲む形式で行われます。今回は来場者数がいつも以上に多く、講演に続きO&Aも多くの方に関心を持ってご参加いただくことができ、スタッフとしてとても嬉しく思いました。

 本日ご講演いただいた中川秀己先生、当会常任顧問の江藤隆史先生、当会の丸山さんの仲の良さがわかるご挨拶からQ&Aが和やかに始まりました。

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 質問内容は多岐に渡ります。個人的な症状のご相談から、長年ステロイド外用剤を塗布することの不安、アレルギー検査は必要なのかどうか。そして、アトピー治療中の思春期の子供の勉強や部活、ニキビ治療との兼ね合い、心のケア、等々。

 今回も江藤先生の司会で、一つ一つの質問に楽しくテンポよく、そして質問した方が自分で考えて納得できるような回答やアドバイスをしてくださいました。O&Aですが回答は一つではありません。ここがこの会のQ&Aの良いところだと思います。先生の回答だけでなく、患者として丸山さんがご自身の体験を踏まえたコメントを付け加えることで、今後のご自身やご家族の治療方針、生活様式、スキンケアやお化粧の方法まで見直すきっかけづくりができた方もいらっしゃったと思います。

 新しい治療法についての質問には申請の時期や、その治療がどのくらい費用がかかるか、そしてその効果について専門医の立場から丁寧にご説明いただきました。その一方面白かったのがペットを飼うことについてのご質問。中川先生は以前猫アレルギーの患者さんが4匹いた猫を飼うのをやめたら一気に改善したことがあったそうで「ペットは金魚にしなさい(笑)」と言えば、江藤先生は「そこまでしなくても大丈夫(笑)」と回答されていました。

 外用剤の説明や、様々なアドバイスにメモを取る方がたくさんいらっしゃったのですが、先生のお人柄がわかるクスッと笑えるコメントや両先生と丸山さんとの明るいやりとりに今回の講演のキーワードでもあった「医師と患者、周りのスタッフとの協働」というのが感じられるひとときでした。患者だからと受け身で待つのではなく、積極的に明るく治療に取り組むことが改善への一番の近道です。

 本日の質疑応答は順次「あおぞら」に掲載されます。どうぞ楽しみにお待ちください。

「講師を囲んでQ&A」喘息グループ

講師の庄司俊輔先生・当会顧問の坂本芳雄先生を囲んで、活発な質疑応答が交わされました。

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集まったのは、年齢も性別も様々な約30名の方々です。はじめに坂本先生から「今回は質問が多いため、全てに答えきれないかもしれない」というアナウンスがありました。実際のところ、Q&Aを重ねるたびに、参加人数が増えています。「悩みを抱えたまま、どこにも相談ができない」患者さんが増えているのでしょうか。

皆さんの疑問・不安に答える中で、両先生が特に強調していたのは「基本的な治療をしっかり続けること」「勝手な判断で薬をやめないこと」の2つだったと思います。

 また、今回も「喘息は治るのか?」という質問が出ました。これは患者の立場からすれば当然のことかもしれません。「病気やケガは治るもの」と考える方が多いからです。(以前の私もそうでした。)

「喘息は慢性の病気」ということを知る機会が様々な時間・場所・メディアで提供されれば、この状況が改善していくのかもしれません。

 先生方は、参加者の質問・不安に対して、ひとつひとつ丁寧に答えていきます。質問票に書かれている情報で答えにくい場合(大部分がそうなのですが)は、患者さんに直接お話しを伺います。

時に、自分がかかっている医師には「普段感じている疑問や不安」を言えないものです。はじめて会う先生、見知らぬ場所だからこそ質問できること、話せることがあります。

 今、このレポートを読んでいる方の中には、Q&Aに一度も参加したことがない、という方もいらっしゃると思います。Q&Aでは、現在診療を受けている医師とは別の医師に第2の意見を求めることができます。質問してみて、話してみる。他の参加者の話を聞いてみる。それだけで選択の幅が広がります。気が楽になることがあります。

 私自身、参加者の皆さんと先生方のやり取りを聞いて目を開かされることが何回もありました。

 次回のQ&Aで、皆さんと先生方のお話を聞けることを楽しみにしています。

入会案内はこちら

サンプル動画はこちら

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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2017年11月18日

アトピー性皮膚炎 シンポジウムのご案内

アトピー性皮膚炎がもたらす患者への深刻な影響

―社会課題としてアレルギー疾患対策を考える―

日時:2017年11月26日(日)14:00~16:30

会場:東京国際フォーラム ガラス棟7階 701会議室

https://www.t-i-forum.co.jp/general/access/

運営:患者から見たアレルギー疾患対策推進研究会

主催:一般社団法人アレルギー患者の声を届ける会

演題1 アトピー性皮膚炎の疾病負荷と治療満足に関する研究報告

     九州大学大学院医学研究院 体表感知学講座

     准教授 中原 剛士 先生(皮膚科専門医)

演題2 アトピー性皮膚炎患者の変える治療と生活への負担

     認定NPO法人日本アレルギー友の会 

     副理事長 丸山 恵理氏

パネルディスカッション  社会問題としてのアレルギー疾患対策

                 -アトピー性皮膚炎患者の疾病負荷をテーマとして―

     パネリスト:中原剛士先生・丸山恵理氏

            中山和弘先生(聖路加国際大学看護情報学 教授)

            武田飛呂城氏(日本慢性疾患セルフマネジメント協会事務局長)

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アトピー性皮膚炎の疾病負荷(病気を持つうえでの負担)の深刻さ(かゆみや皮膚症状の辛さ、私生活や社会生活への影響や精神的苦痛など)は、患者の生活や人生に大きな影響を及ぼしています。本シンポジウムではアトピー性皮膚炎とその疾病負荷に対する理解を深めていただくとともに、患者数が増加するアレルギー疾患に対する対策を社会課題ととらえる中で、今後のアトピー性皮膚炎の治療や患者支援について、医療提供体制の在り方も含めて考えていきます。

申込方法 : 氏名・所属(組織所属の方)・連絡先電話番号・メールアドレスを記載し

FAX 03-6272-9414

Email:AALP201705@gmail.com  へお申込みください。

★患者・家族・医療関係者・学校・行政の担当者などどなたでも参加できます。

★入場無料

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2017年10月 3日

講演会のお知らせ
良くなるための標準治療
アトピー性皮膚炎・喘息講演会とQ&A
2017年11月12日[終了しました]

喘息もアトピー性皮膚炎も標準治療が確立されています。科学的根拠に基づいた治療法で多くの専門医が標準治療により、喘息やアトピー性皮膚炎の治療を行い、症状をコントロールする方法を指導してくださっています。そして実際に症状改善の実績がある治療法です。

 喘息もアトピー性皮膚炎も慢性疾患のために良くなったと思ってもまた悪化することがあり、

「本当にこの治療でよいのか」と不安になることもあります。また自分がやっているのは「標準治療なのか?」そのような方に今回の講演をお聴きいただきたいと思います。最新の標準治療とはどのようなものなのかを理解することは、ご自身の治療に役立ち、症状の改善につながります。

また、今回はベテラン患者からのメッセージ「良くなったきっかけ・悪くなったきっかけ」を当会の療養相談員から講演してもらいます。

ベテラン患者が治療をしていくうえで失敗したと思ったことを反省も含めてお話します。「人の振り見て我が振り直せ」という言葉がありますが、まさに先人の失敗を生かして役立てていただきたいと思います。また、良くなったきっかけは皆さんの治療や病気の対する新しい考えを提供してくれるものと思います。ぜひご期待ください。

第二部では「講師を囲んでQ&A」を行います。前半でご登壇いただいた講師陣が皆さんの疑問・質問にお答えします。講演で気になった事や、これだけは聞いておきたい事などを専門医に聞けるチャンスは滅多にありません。患者自らが正しい知識を得てよくなっていきましょう。

多くの方のご参加をお待ちしています。

 ☆来場者の方に、治療情報冊子や敏感肌用のスキンケア用品のサンプルを差し上げます。

 

 

日時:2017年11月12日(日)

   12:30~16:00 (開場12:00)

 

場所:フォーラムミカサエコ 7階

  東京都千代田区内神田1-18-12  会場地図

 ※JR神田駅西口より徒歩5分

 

主催:認定NPO法人 日本アレルギー友の会

後援:厚生労働省・東京都・公益社団法人日本医師会・一般社団法人日本アレルギー学会・公益財団法人 日本アレルギー協会・独立行政法人 環境再生保全機構・公益社団法人日本皮膚科学会東京支部

※入場無料・要申込

お申し込みはこちら

 

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前回の講演会より

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2017年9月30日

アトピー性皮膚炎体験記
アトピー性皮膚炎であること

 長野県 KK(44才)

脱ステロイドにより皮膚が取れるという思いをし、それでも痒くて痒くて、掻いていると痒いところが逃げていく。ぐちゃぐちゃになるまで搔き壊した後、血だらけになり自己嫌悪に陥る日々。生まれてはじめて人間やめたいと思いました。

こんな思いをしたKKさんは現在の主治医と出会い、入院治療でまさに目からうろこの治療で症状が改善。今まで使えなかった普通の人と同じ柔軟剤やシャンプーも使えるようになり、ネイルも楽しんでいます。

 生後6か月から病院通い

私を生む前、つわりが酷くてほとんど食べられなかったと聞いています。初めて皮膚科を受診したのが生後半年と母子手帳に記載がありました。ミルクで育ったのですがよく噴水のように吐いていたと母が言っていました。今なら食物アレルギーやアナフィラキシーだったと思いますが良く生きていたなというのが正直な感想です。小学校に上がるまで小児ぜんそくと気管支炎を患い、入学して間もなくアトピー発症、まさにお手本のようなアレルギーマーチですね。当時アレルギー体質やアトピー性皮膚炎って診断されていた子供って少なかったので情報もなく、出された薬を塗るかひどくなったらステロイドの注射をしていました。塗れば治るとも思っていたし、卵や牛乳の食物アレルギーもあった。給食で牛乳を止めていたら給食費から牛乳代を返金されたのを覚えている。昔は義務教育までインフルエンザの予防接種を学校で行っていたが、私は学校で一度たりとも予防接種を受けたことがない。ワクチンを卵の殻で培養するからという理由は、大人になってから知った。

学生時代の症状

小中高と首から下と関節の所が酷く、特に冬は指先があかぎれになり絆創膏を大量に消費していた。おばあさんのような手だった。

小さいとき覚えているのは通院と大量の薬を飲んだり塗ったり吸入したり注射した事だ。チューブの薬は商品名のタグが切られていたし、飲み薬は数字の羅列だけ、当時はそれが当たり前だったので疑問にも思わず、ひどくなったら病院に行くということを20歳過ぎるまで繰り返していました。すると皮膚がどんどん赤黒い肌になっていき、痒みも増していきました。半袖や白い服は着れなかった。

病院ジプシーのはじまり

両親も不憫に思ったのか、色んな大学病院や総合病院等‥皮膚科の有名なところを探しては連れて行ってくれました。初診で診察室に入り患部を見せなきゃいけないのですが、パンツ1丁になってと言われる事も多々ありました。10代のうら若き乙女だった私には、結構きつく、せめてタオルとかないんだとか薄っすら思っていた、女医さんも少なかったのを記憶している。試した治療は食事療法、減感作療法、強酸性水治療、イソジン治療、温泉療法など化粧水やビタミン剤など本当にきりがない。ジプシーといえるほど色んな病院に行きました。どこに行っても大量のチューブの薬が出され、「アトピー性皮膚炎だね、大人になったら治るよ」と言われ続けていました。18歳になったときに来年とか2年後にきれいになるわけがないと成人しても治らない事実に気が付いた訳です。

 病院への不信感

私にとって皮膚科は病気を治してくれる所ではないと段々思い始めてきました。状態の悪い時に診てほしいのに前日に炎症が落ち着いてしまったり、悪い時は悪い時でろくに眠れてないので医者の言うことが素直に聞けない、アトピーあるあるですが嫌な患者ですよね。生まれてから20年もたっているのに医学は進歩しているのにアトピーって治らないの?いまさらだが、アトピーってこういう病気だと説明を受けたことがなかった。「先生治りますか?」と質問して「治ります」と答えてくれた医者は一人もいなかった。

完治を目指したいのに病院行っても変えても塗っても良くならない薬や病院への不満が募って、とりあえず薬は何を出されているのかが気になった。ステロイドって何に効くのかふと疑問に思った。

 調べるという中毒性

 ある日、本屋で手に取った「医者からもらった薬がわかる本」辞書並みに分厚い本だ。

飲み薬の数字とメーカーで何の薬かわかる、チューブの薬もご丁寧にカラー写真付きで。

効能 皮膚の炎症を抑えます。うんわかるよずっと使ってきているんだからアトピー性皮膚炎、慢性皮膚疾患等の治療につかいます。

副作用 ここから驚きの連続で副作用って何よ!また効能よりも5倍ぐらいある行数で書いてある。じゃ何、私の肌が象みたいで赤黒いのは副作用なのかと勝手に勘違いした訳です。この調べるという行為、日本人の国民性にあっているのか、私にとっての知識欲なのかとにかく中毒性が高く、この頃夢中で本を読みあさってました。ただ良かった事が一つ、自分で使っていた薬が何か分かったからです。商品名ですね。タグが付いてなかったので今まで何の薬かわからなかった飲み薬はセレスタミンだったかレスタミンだったか忘れているんですけど、あとザジデン。塗り薬はダイアコート、デルモベート、リンデロンだったと思います。顔に塗っていたのがいわゆる最強ストロンゲストっていう部類で今じゃあり得ない薬を処方されていた。当時仕事もしていましたし、成人式までは使っていて意外と顔だけは症状落ち着いていました。首から下は酷かったです。一人で生活をしていた私にとっては、働かなければ生活できなかったし、症状酷くなると化粧で誤魔化す悪化するのスパイラルで3日程、薬塗るとまたすぐ酷くなるのを副作用だと思っていて少しの量を塗る仕事はやめられないので何とか耐えてました。

最終宣告

薬が終わって酷くなったら薬を貰いにいくの繰り返して段々スパンが短くなっていきました。ある日病院で「これ以上強い薬はないから」と言われてしまいました。もうこの頃には、病院には一切の期待をしていなかったので、ああもう私の皮膚はどうにもならないんだなと、自分で何とかしないといけないと思い薬をやめることを決心した。今だからわかるが、こういう薬の使い方をしていると本当に薬の効きが悪い、患部にだけちょっと付けてよく刷り込む、本当に悪い見本なので反面教師にしていただきたい。

脱ステロイド開始 地獄のはじまり

1か月休みを取らせてもらい、一切の薬を止めた。最初は顔が突っ張ってくる、口や目がきちんと開かなくなる乾燥が酷くなっていき、あくびをすると口角や頬が切れる。辛くてまさに地獄でした。みるみる見られない肌になっていき、特に顔が酷く眼もまともに開かない状態に、指の第一関節まで入ってしまうんじゃないかと思った恐怖、皮膚が取れると思いました。それでも痒くて痒くて、掻いていると痒いところが逃げていくんです。ぐちゃぐちゃになるまで搔き壊した後、血だらけになり自己嫌悪に陥る日々。生まれてはじめて人間やめたいと思いました。

カポジー水痘様発疹症

微熱が続いてだるいし、1か月の休みはとうに超えていて一つも症状が好転しない私に追い打ちをかけるように顔に水泡ができた。ピリピリして痛い、2日ほっといたが、目の周りから首に広がってきた、更に痛い、首のリンパ腺はびっくりするほど腫れて何とか自分で歩いて行ける皮膚科へ行った。そして初めて行った皮膚科で「これはとびひが悪化しちゃったかな」といってステロイドをたっぷり塗られた。はじめてかかる病院にリスクが高い事を痛感した。症状の経緯を知らないし、人の良さそうなおじいちゃん先生だったが、この頃は大人になったら治るという医者はいなかったけど若い先生のほうがいいのかもという認識を持っていた。不安になりながら帰宅した次の日、左目が完全に開かなくなってしまったのだ。慌てて鏡を見るとお岩さんのような私が写っていた、水ぶくれは赤い湿疹になりどんどん広がって行く首にも水ぶくれがある、楽観的でのんきな私でもさすがに、まずいと思い実家の近くの大きい病院に行こうと思った。母が駅まで迎えに来てくれて私の顔を見て絶句した。その足で総合病院に行き診察してもらった「これはカポジーだね」「はい?」小冊子をもらい単純疱疹と帯状疱疹とカポジーの事が書いてあった。初めて罹患した時に症状が重いと言われている。私はかかりやすい単純ヘルペス通称風邪の花と言われるのをすっ飛ばしてカポジー水痘様発疹症にかかったのだ。アトピーの人がヘルペスウィルスにかかるとまれに重篤化しカポジーになると言われている。単純ヘルペスに罹患した事がある方は結構多いのではないでしょうか。1日5回服用の物凄く高いゾビラックスという薬を貰って2週間ぐらいで回復しました。はじめて皮膚科で納得の治療です。そしてアトピー治療の目的で仕事をやめて実家へ帰ることにしました。

 漢方薬を試す

この頃姉が製薬会社に勤めていて東大病院の物療内科へかかる事ができました。漢方を試したかったからです。半年ほど通いだしたとき、また酷く悪化してしまって皮膚科で診てもらおうかと言われ診てもらいました。皮膚科の先生は「すぐ入院したほうがいいね。」「えええアトピーって入院できるの?」物心ついた時から汚い肌で当たり前過ぎて病気って意識が低くて「内臓は健康ですけどいいですか」と聞いてしまった。先生は肩を震わせて笑いをこらえていた。東大病院はベッド満床だから明日、飯田橋の東京逓信病院に来てくれる?と言われ姉の所に泊まった。

母に言った言葉

このとき私の顔はかさぶたや落屑が酷く、口は2~3cm程度しか動かなかった。あくびも出来ず薬を止めてから奥二重だった私の目は三重とか四重になって無表情で過ごしていた。食事も小さくして食べていた。痒いのと痛さで眠れないので精神的にも病んでくる会話も攻撃的に「私が酷くなったのはあなたに薬の知識がないせいよ!!」この頃母に辛くあたって出た言葉です。今でも後悔しています。アトピーの治療のお金はすべて母が出してくれていたのに。

 先生との出会い

入院することになり、ある先生に出会いました。ステロイド薬を使いたがらない私に先生は「僕は医者だから薬を使わないとは言えない、君の肌の状態は感染症のリスクも高いし重症だ、せめて傷が塞がるまでステロイドを使わせてくれないか」と言って下さいました。私は本当に驚きと嬉しさで未だにこの言葉は絶対忘れない。今までどんな病院に行っても薬の量、塗り方、いつまで塗るのか教わった事がなかったのだから。

忙しい入院生活

初診で即日入院した私は最初の1週間とにかく寝ました。同じアトピーで入院している人もいて嬉しかった。下を向かなくても堂々と歩ける。入院中の治療はシャワーを浴びて薬を塗るのが1日2回、シャワー室は2か所あって20分ごとに決められていて忙しい。薬は袋にすべて記載されどこに塗るのか細かく書いてある。順番に処置室に呼ばれ背中は薬をたっぷり&べったり塗ってもらい私はお面包帯という姿、顔型のガーゼ(グリパスc)という薬を塗ってある、昔からあったようですが見た目はまるでピーナッツバターでとても美味しそうだが、本当に匂いが独特で慣れるまでに時間がかかった。今ならOG―Zなのだが、取れないように包帯でぐるぐる巻きに消灯後の病棟では会いたくないレベルだと思われますが、血だらけだった私の顔は徐々に皮膚も柔らかくなって回復してきました。

入院して目からウロコ!

症状が落ち着いてきてから、夜寝ている時隣のベッドで掻き壊す音に起きた時があった。自分の無意識に掻く行為ってこんなに凄い音しているんだ。私の勝手な解釈だがアトピー患者って皆、手首や握力強いんじゃないだろうか?爪が長い子などほぼいない、テキメンに悪化するからだ。指の腹だけであれだけ凄い音がするのだからそりゃ流血するよね。状態の悪い時ってどこか必ず触って搔いているし、状態が落ち着くと自然と痒くないから掻かない。搔かなきゃ良くなると妙に納得したのを覚えている。私はこれまでこんなに自分の肌を労わった事があっただろうか、シャワーを浴びてから薬をたっぷり塗るだけの非常にシンプルなことだが、痒いと手も洗わず薬の重ね塗りやとりあえず塗る事を続けてきた。10代から20代前半まで女性として一番輝くときに暗く過ごしてきてしまった私はすっかりやさぐれていた、さすがに時間とお金を無駄にしていた事を激しく後悔した。

 近況報告

不良患者で通院をサボってしまうこともありました。今、3年程治験中でして今の肌は絶好調です。昔は何で普通の人と同じ物が使えないんだろう?と只々思っていました。柔軟剤やシャンプー、化繊の洋服、ネイルなど現在楽しんでます。

最後に

「アトピーは良くなったり悪くなったりを繰り返してだんだん良くなる病気」だと主治医の江藤先生は言います。昔の私が一番欲しかった言葉なのではないかと思います。アトピーと上手に付き合うには、性格のあう先生を探す事と薬を上手に使う事だと私は思います。

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2017年8月12日

アトピー性皮膚炎の方へ アンケートのお願い

当会の顧問である九州大学皮膚科教授の古江増隆先生より、アトピー性皮膚炎の方へ皮膚症状の重症度についてのアンケートの依頼がありました。

古江先生は日本皮膚科学会でアトピー性皮膚炎対策委員長も務められています。

アトピー性皮膚炎患者の実態を伝えるためにもぜひご協力をお願いします。

http://www.kyudai-derm.org/atopy/form/index.php

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2017年7月29日

夏休み患者交流会 開催

今年も恒例の夏休み患者交流会を開催します。

遠方にお住まいの方も、夏休みに東京にいらっしゃることはありませんか。そのような機会にぜひご参加ください。初めての方も歓迎です!

同じ患者だからこそわかる病気の不安を話し合い、新しい情報を得て、治療のモチベーションをあげて良くなっていきましょう。

当会の会員でなくても、どなたでも参加可能ですので、お知り合いの方にもお声がけいただき多くの方のご参加をお待ちしています。

アトピー交流会 8月12日(土)13時~15時

ぜんそく交流会 8月25日(金)13時~15時

【お申込】 電話 03-3634-0865(火・土曜 11時~16時)

        FAX  03-3634-0850

           メール  j-allergy.nifty.com

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2017年7月15日

交流会・納涼会 開催

ぜんそくやアトピー性皮膚炎でひとりで悩む方々に、初めての方でも気軽に話せる場として交流会・納涼会を開催します。

平成29年7月29日(土)

16:30~交流会

17:30~納涼会へ(住利公園 事務所から徒歩5分)

雨天の場合は事務所で歓談(軽食付き)

 

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初めて友の会のイベントに参加するので事務所でずっと話せるか心配、病気のことを話してみたいけど暗い気持ちになるのはイヤという方のために今回は患者交流会に事務所の近くで行われる盆踊りの納涼会もセットにしてみました。

事務所のある住 続きを読む »

2017年7月 1日

アトピー性皮膚炎体験記:第二の人生はオーストラリアで

JMさん(49歳)

病院に入院中に30歳の誕生日を迎えたJさん。「顔が爆発する」と思うほど顔から汁が出て、痒さと痛さからショック症状になり起き上がれないという悪化を経験しました。その後はステロイド等でコントロールすることができ、薬を使わなくてもよい状態に。そしてオーストラリア人のご主人と結婚し、ご主人が「かわいいです」と繰り返し言ってくれることで傷ついてきた心も癒されているとのこと。ひどかったアトピー性皮膚炎を乗り越えて幸せをつかんだ方の体験談は希望の光となることと思います。

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2017年6月 3日

5月21日開催 講演会・Q&Aレポート

講演会「診療ガイドラインを知って良くなろう」

すっきりと晴れ上がり、初夏の訪れを感じさせる陽気となった5月21日、東京・神田のフォーラムミカサエコにおいて講演会が開催されました。会場後方には、スキンケア用品のサンプル配布などを行う協賛企業各社のブースや、アレルギー治療に役立つ情報誌のコーナーなどが設置され、来場された方々が興味深く手に取る姿が見られました。

新しく友の会の理事長に就任した武川理事長の挨拶と当会の紹介に続き、第一部の講演が始まりました。

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講演1「アトピー性皮膚炎の治療―診療ガイドラインを中心に」

京都大学府立医科大学大学院 医学研究科皮膚科学教授 加藤 則人先生

 加藤先生は、2016年に発表されたアトピー性皮膚炎診療ガイドラインの作成委員会の委員長を務められた方です。

ガイドラインの定義、その成り立ちに始まり、特徴として臨床現場から出てきた課題の中から22件の疑問をCQ(クリニカルクエスチョン)として掲載したこと、その回答の推奨度やエビデンスレベルを数値で示したことの説明がありました。続いて、アトピー性皮膚炎の定義や皮膚のバリア機能についてのお話、治療の目標と予後、悪化因子などのお話がスライドによる図説とともに展開され、一見すると難解と思われがちな診療ガイドラインの内容をわかりやすく解説していただきました。

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また、前述のCQの中からいくつかを取り上げての説明もあり、ステロイド外用薬の使い方、プロアクティブ療法の有用性、保湿によるスキンケアなど、私たち患者にとっては基本であると同時に欠かせない重要な内容が紹介されました。

 

講演2「『喘息』と言われてしまった!」

 湘南藤沢徳洲会病院 副院長 近藤 哲理先生

続いて近藤先生のぜんそくに関する講演が行われました。

診察の実例から、呼吸器疾患の患者にはさまざまな症状があり、それがはっきり「ぜんそく」であると診断するのは難しいことや、ぜんそくの病態と吸入ステロイド等の治療薬に関すること、COPD(慢性閉塞性肺疾患)とぜんそくの違いなどをスライド投影とともに解説していただきました。CIMG0021.JPG

また、症状が治まると通院が面倒になる患者側の心理にもふれ、薬をやめたり減らしたりする目安は3ヶ月以上症状が安定していること、ステロイドの吸入はただ吸うだけでなく早く強く吸うことを意識しないと薬が入っていかないこと、吸入器によっても吸い方が違うことなどの説明がありました。吸入治療薬は有用でありながら、正しく使わないと効用が現れないこと、その意味では患者側も常に学習し、適正な使用法を心がけることが大切であることがわかりました。

 

講演3「的確な治療を受けるための準備」

 ぜんそく部門 ふれあい横浜ホスピタル 院長 坂本 芳雄先生

 アトピー性皮膚炎部門 東京逓信病院 副院長兼皮膚科部長 江藤 隆史先生

 当会常任顧問の二人の先生より、それぞれ受診の際の事前準備として必要なことをお話いただきました。

 坂本先生からは、短い時間で医師に的確な情報を伝えることが重要であり、症状のコントロールができていたかどうか、重症度がどの程度であったか、日常

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生活で気になることや悪

くなったときの原因で思いつくことなどを簡潔に伝えることがポイントであることを説明していただきました。

 

 

 

江藤先生からは、受診の際には患部を見せるために脱ぎやすい服装で行くこと、顔の化粧は落としていくこと、質問はメモで持参することが大事であるなどCIMG0804.JPGのお話がありました。

講演全体を通じて、診療の基本、受診の際の基本を改めて学び直す良い機会となったと思います。

 

 

 

 

 

今回の講演は友の会のWeb会員になっていただければ、インターネットを通じて動画を視聴することができます。また、先生方の講演内容は、当会機関紙「あおぞら」に順次掲載していく予定ですので、まだご入会いただいていない方はこの機会にどうぞ。

入会案内はこちら

サンプル動画はこちら

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2017年5月27日

アレルギー講演会のご案内

日本アレルギー学会より市民公開講座のご案内をいただきました。
会場での参加のほかご来場になれない皆様のために
Ustreamでのご視聴もできますので、ぜひご覧ください。
 

◆第66回学術大会 市民公開講座◆

 
日 程:2017年6月25日(日)13:30~15:30(13:00 受付開始予定)
会 場:ベイシア文化ホール 小ホール
(〒371-0017 群馬県前橋市日吉町1-10-1)
 
テーマ:ここまで進んだ! アレルギーの治療と対策
 
司 会:土橋 邦生(群馬大学大学院保健学研究科)
吉原 重美(獨協医科大学小児科)
演 者:後藤 穣(日本医科大学多摩永山病院耳鼻咽喉科)
天野 博雄(岩手医科大学皮膚科学講座)
福田 啓伸(獨協医科大学病院小児科)
重田 誠(重田こども・アレルギークリニック)
 
【詳細は下記サイトでどうぞ】
http://jsa66.umin.jp/citizen.html
 
http://www.ustream.tv/channel/jsa-live
(開催時間中ご覧頂けます)
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