NPO法人 日本アレルギー友の会

講演会レポート(2010年5月23日開催)

2010年9月 8日

「ステロイドの正しい使い方を知ろう」

2010年5月23日講演会
薬の正しい使い方を中心として、お二人の先生に講演いただきました。

~講演1、アトピー性皮膚炎~

東京女子医科大学皮膚科講師
常深(つねみ)祐一郎先生

ステロイド外用薬の正しい認識を深めて欲しい、先生の強いメッセージから実際のステロイド外用薬の使用方法のお話しをしてくださいました。

~講演2、ぜんそく~

社会福祉法人同愛記念病院アレルギー呼吸器部長
黨(とう)康夫先生

黨先生は「ぜんそく治療における吸入ステロイドの役割」について以下のテーマに分けてお話ししてくださいました。

~~~アトピー性皮膚炎~~~

 ステロイド外用薬の使い方のポイントを取り上げられ、「ステロイド外用薬を正しく理解し、上手に使いましょう」と以下、先生のお話しで上がったポイントを

ご紹介します。ご自身の今の使い方と照らし合わせながらぜひお読み下さい。

●ステロイド外用治療のポイント

1、適切なランクのステロイドを選ぶこと。

2、適切な皮膚の範囲に・適切な量・回数を塗布すること。

この2つがそろって初めて効きます。

●ステロイドのランクの選び方のポイント

1、「個々の皮疹の程度」で選ぶ。

2、「湿疹のある部位」「年齢」で皮膚の厚さや薬の吸収率が異なるのでその部位でランクを変えること。

●塗布量のポイント

Finger Tip Unitの量に従う

●回数のポイント

基本的にstrongのステロイドは1日1回、mediumでは1日2回。

以上上記の使用法を守っていれば、始めは強いステロイドで塗る量が多くても,改善して薬のランクも下がり、量も減るので、全身的な副作用はおきないとのことでした。ステロイドを塗っても改善しない方は1度ステロイドの使い方を振り返ってみてはいかがでしょうか?

20100523講演会.JPG

~~ぜんそく~~

ぜんそく治療の正しい認識をお話しから、病院ではなかなか教えてくれない正しい吸入の仕方までご講演いただきました。皆様もちゃんと薬を吸い込めてますか。一度ご確認をしてみてください。

1、気管支喘息とは?

気管支喘息は気道粘膜のアレルギー性の炎症で、発作を繰り返し起こすと慢性化します。これは予防と治療が大切で、吸入ステロイドは有効で、毎日吸入すること。また先生との信頼関係も大切です。

2、吸入ステロイドの効果と安全性

慢性的に炎症のある気道の炎症を抑える薬で、毎日吸入を続けることで、発作が起きにくくなります。吸入ステロイドが最終的に全身にまわるのは約0.2%程度です。ですからのどの粘膜についた薬はうがいで流すことができ、全身ステロイドに比べると安全です。飲み薬は全身に回り確実に肺に効きますが、吸入ステロイドは吸入が下手だと肺まで届かないので、上手に吸入することが大切です。

3、効果的な吸入ステロイドの吸入法

  • 十分息を吐く(1番のポイント)
  • ゆっくり吸い込む
  • 数秒息を止める
  • ゆっくり息を吐く(鼻からでもよい)

最近はステロイドと気管支拡張薬が配合された炎症・狭窄の両方に効く吸入薬があるとのことでした。 

今回のご講演は、標準治療の基礎の中の基礎を学ばせてもらいました。

私たち相談員が、常日頃全国に発信していることと内容は似ていましたが、解りやすい内容でご講演いただき、私たちも再確認・再認識をさせていただけた講演でした。