NPO法人 日本アレルギー友の会

私のぜんそく体験記

2010年9月 8日

救急車で運ばれて初めて気管支喘息と診断され、自宅でのネブライザーなど治療をするがなかなか良くならず、普段の生活もままならなかったR・Sさん。何とか子育てを続けてきたが、吸入ステロイドと出会ってからは、自分に自信がついてきたそうです。

(北海道 R・Sさん / 女性)

私が初めてぜんそくらしき発作を体験したのは23歳の時でした。職場に初めて冷房が入り、外気温との差に体調を崩し、夏風邪をひいてしまいました。忙しい職場で残業も多く、疲れもあったと思います。昼間は何とか仕事をするのですが、夜は咳と息苦しさで眠れず、通っていた個人病院に無理やり入院させてもらいました。1週間で退院しましたが、その時はまだぜんそくとは言われず、風邪との診断でした。

次の入院は25歳の時です。結婚したばかりで子どもが欲しかった私は、薬を我慢して風邪をこじらせてしまいました。またしても咳と呼吸困難に耐えられず病院にかかり、そこで気管支拡張剤の静脈注射に通いました。横になってゆっくりと注射液を入れていき、少し休んでから帰宅するものでしたが、その注射をするととても楽になりました。

ところが、何度目だったか、注射後に帰宅しても息苦しさが取れず、横になると余計に苦しくて、病院に電話をしたものの自分で車を運転もできない状況で、タクシーで再度病院に向かいました。病院では点滴をしてくれたのですが、一向に息苦しさは取れず、だんだんと目の前が真っ白になりました。もうこのまま死ぬのではないかという恐怖の中、ベッドに横になることもできずに背中を丸めて座り込み、喘いでいました。

結局、その個人病院から救急車で、酸素マスクを当てられ、市立病院に運ばれました。市立病院ではICUに3日間入りました。24時間点滴に鼻からの酸素吸入、ベッドから動くこともできませんでした。その後大部屋に移り、無事退院できましたが、その時に初めて気管支ぜんそくという病名がつきました。私のぜんそくとの長い付き合いが始まりました。

退院後の薬は、飲み薬のほかに発作時用に気管支拡張剤のストメリンDが処方されていましたが、吸入のネブライザーを買い、自宅で吸入もするようになりました。吸入は、した後に動悸がしてしばらく動けないのが辛く、生活のリズムを組み立てるのに気を使いました。風邪をひくと発作になるからと、普段の生活も用心しながら過ごしていました。健康食品を飲んだり、図書館に行ってぜんそくのことを勉強もしました。その時に読んだ本から、友の会のことを知り、入会しました。

一人で勉強していると不安になることも多く、友の会の方にお電話で相談させていただいたこともありました。不安に思う気持ちを聞いていただくだけでも安心でき、ありがたく思いました。

病院ではいろいろな薬を処方されましたが、気管支拡張剤のテオドールを飲むようになってから発作が軽くなったように思います。ただ、これを飲むと動悸と手の震えがあるので、何とかしたいと思い続けていました。

3回目の入院は32歳の時、念願の子どもが生まれ、その娘が1歳半の頃です。主人がアウトドア好きで、家族で山登りに出かけ、その帰りに具合が悪くなり発作を起こしてしまいました。少し体調に不安があったのに無理をして出かけたのが悪かったのかもしれません。娘もいるからと母や姉に家事の手伝いに来てもらったりもしましたが、どうにも治らず、娘を実家に預けて1週間入院しました。

4回目は子どもが5歳の夏、体調不良なのに幼稚園の親子遠足に参加、無理をしたせいで入院となってしまいました。この時は娘が幼稚園に通っていたため、実家の母に家に来てもらっての入院でした。毎日のように主人が娘を連れて見舞いに来てくれて、嬉しい反面、迷惑をかけていることを申し訳なく思っていました。

2回目の入院から診ていただいていた先生が、いろいろな薬を試してくださったり、励ましてくださったりするのはありがたいことでした。具合が悪くなり受診して、その先生の顔を見るだけでも半分は良くなるような気がしました。友の会の会報を受診の時に持参し、薬の相談もしていました。

ある時に先生が吸入ステロイドのべコタイドを勧めてくださいました。すぐに効き目はわからなかったのですが、気がつけば発作を起こさなくなっていました。吸入ステロイドはすごい薬だと思いました。

ぜんそく軽快とともに、自分の楽しみを見つける余裕もできました。娘が小学校に入った頃からパソコンを始めたり、娘を連れて旅行にも出かけるようになりました。初めは恐る恐る出かけていたのですが、娘との旅行は楽しく、そのためには普段から元気でいなければと思うようになりました。

私が38歳の時、主人が心筋梗塞で手術をしたのですが、その時も、病院で主人に付き添ったり通ったりと忙しい毎日を過ごしていたのに発作を起こさず、だんだんと自分に自信がついていきました。

テオドールも頓用となり、回数を減らしていきました。今は吸入ステロイドがべコタイドからフルタイドに代わり、ぜんそくの治療薬はそれのみです。テオドールも普段は飲んでいません。発作用の気管支拡張剤の吸入も、お守り代わりに持っていますが、使わずに使用期限が過ぎてしまうほどです。気管支ぜんそくのほかにアレルギー性鼻炎があるので、アレジオンを飲んでいるのも良かったのかもしれません。

病院に通いつつも38歳の時から仕事を始めたのですが、43歳の時、一時かけもちでアルバイトをしたら、首のまわりに真っ赤な湿疹ができてしまいました。皮膚科に通いましたが良くならず、全身にじんましんも出ました。全身の皮膚が過敏になっていて、Tシャツのタグが当たっただけで痛がゆく、真っ赤になってしまいます。ステロイドの塗り薬と保湿剤が出たのですが、その保湿剤にしてしまって余計にかゆくなり、いくつか試した後のワセリンでやっと治まりました。ワセリンはベタつくので寝る前に使い、朝出勤前にはザーネ軟膏を全身に、赤いところにだけステロイドの軟膏を塗っていました。かゆみも強く、アレグラも飲みました。精神的なものかもしれないと、精神科にもかかりました。半年ほどそんな状況が続き、かけもちのアルバイトを辞めました。

その後、職場を変わった時にまたじんましんが出ましたが、皮膚科の治療を続け、仕事に慣れる頃には湿疹も良くなりました。今はザーネ軟膏とアレグラで落ち着いていますが、やはり無理はいけないということだったのでしょうか。

それから、娘にアレルギーが出ることも心配だったのですが、乳児の時にアトピー性皮膚炎、幼稚園の頃に鼻炎で通院した程度で、幸いにも軽いものですみました。

現在の私の治療は、内科では吸入のフルタイドを朝晩に1呼吸ずつ、耳鼻科でアレジオン、ムコダイン、鼻吸入のフルナーゼ、皮膚科ではアレグラ、ザーネ軟膏を処方していただいています。喉が痛い時用にトランサミンとロキソニンを、季節の変わり目には結膜炎の症状も出るため、眼科で目薬もいただいています。

気管支ぜんそくに始まって、鼻炎、皮膚炎、結膜炎といろいろなアレルギー症状を抱えている私ですが、薬でコントロールしつつ、仕事にも旅行にも行くことができ、充実した毎日を過ごせています。アレルギーはコントロールできる病気です。今大変な方もきっと良くなると信じて頑張ってくださいね。最後まで読んでいただき、ありがとうございました。